銀座シネスイッチにて本日から公開の映画「海洋天堂」を見る。
公式サイトやパンフレットのあらすじが既にネタバレなのですが、淡々とお話が進み、しかも全くどんでん返しとか魔法とか奇跡もなく、普通に描かれる日常や出会いや別れが、綺麗な映像と相まって、短い上映時間にも関わらず長い時間を過ごしたような気がしました。
ドキュメンタリーは別にして、こういったテーマを取り上げたドラマになると、シナリオも演出も過剰になりがちですが、そういう部分を全て取っ払ったシナリオなので、評価は「こんなのは所詮物語。現実はもっと…」と思うか、「これは上手いな」と思うかは人それぞれですが、虎はこれは有りだと思います。ドキュメンタリーを見ているのではなくて、これは映画なので。


映画のはじめにNHKエンタープライズの名前が出たので、何か関係あるのかなーと思ってたんですが、多分撮影で使った機材が、「街歩き」シリーズで使われているNHKご自慢の面白カメラだったからじゃないかなと推理しときます。


■追記 「映画良かったよ」と母親に勧めておいたところ、友人二人を誘って見に行きました。同じく2回目の上映会だったそうですが、客入りは8割ちょっとで盛況だったとの事。お友達の一人は、この作品の息子さんのような方が身近なところににいらっしゃるとの事で、「あの子を見てるみたい。とても可愛いのよ」と泣きながら仰ってたそうです。悲しい涙ではなく、ご自分やその子のご両親が持っている将来への不安、そして日々の喜びなどを思い出して、泣けてきてしまったんだそうです。